地域経済概況

No.457 平成21年5月

最近の経済動向と金融情勢

(国内経済の動き)
 5月の月例経済報告では、「景気は、厳しい状況にあるものの、このところ悪化のテンポが緩やかになっている。」とし、基調判断を約3年3か月ぶりに上方修正した。
 国内の生産動向をみると、3月の鉱工業生産指数は電子部品・デバイス工業、一般機械工業、輸送機械工業等が上昇し、鉄鋼業、その他工業、金属製品工業等が低下した結果、前月比+1.6%、前年同月比▲34.2%となった。
 個人消費は、緩やかに減少している。4月の全国百貨店の売上高は、14か月連続のマイナスで前年同月比▲11.3%となった。4月は、在庫調整の進展や政府の景気対策などから株価が回復傾向を示すなど、マクロ経済の情勢に若干の変化が見え始めた一方、所得や雇用に対する不安感から消費マインドは依然低調で、主力の衣料品や高額品を中心に売上不振の厳しい状況は続いている。
 4月の新車販売台数は、軽自動車が前年同月比▲13.4%と6か月連続のマイナスとなり、普通乗用車等も同▲28.6%の大幅なマイナスとなった結果、全体では同▲23.0%となった。
 3月の住宅着工戸数は、持家が前年同月比▲13.1%、貸家が同▲11.2%、分譲住宅が同▲42.1%とともに減少した結果、全体でも同▲20.7%の66千戸と4か月連続の減少となった。
 設備投資は、減少している。4月の機械受注は3月に引き続き大幅に減少しており、内需が前年同月比▲77.5%、外需が同▲82.6%となり、全体では同▲80.4%となった。
 月例経済報告による今後の見通しは、「当面、雇用情勢が悪化するなかで、厳しい状況が続くとみられるものの、対外経済環境における改善の動きや在庫調整圧力の低下、経済対策の効果が景気を下支えすることが期待される。一方、生産活動が極めて低い水準にあることなどから、雇用情勢の一層の悪化が懸念される。加えて、世界的な金融危機の影響や世界景気の下振れ懸念など、景気をさらに下押しするリスクが存在することに留意する必要がある。」としている。


県内主要経済統計(21年4月)(単位:前年比、%)
  鉱工業
生産
住宅着工
戸数
公共工事
請負額
大型小売店
売上高
乗用車新車
登録台数
企業倒産
件数(件)
20/ 1~ 3 -1.3 -9.3 -21.9 -0.2 -0.7
20/ 4~ 6 -2.4 -12.0 -21.3 -0.0 -2.1
20/ 7~ 9 -4.0 14.4 -4.0 2.1 0.3
20/10~12 -14.8 -5.0 -16.5 0.4 -23.7
21/ 1~ 3   -25.5 8.0 -2.6 -35.1
             
20/11 -17.9 -6.4 -7.5 1.7 -28.5 11
12 -19.3 -18.1 -30.0 -1.0 -31.7 18
21/1 r -33.3 -33.6 -20.3 -0.5 -37.7 21
2 P -39.9 -35.7 11.8 r -3.9 -33.5 26
3   -5.0 25.8 -3.6 -34.8 23
4         -32.5 22
資料出所 長野県 長野県 東日本
建設業保証
日本銀行
松本支店
長野運輸支局 東京商工
リサーチ

(日銀松本支店まとめ)

P:速報値 r:訂正
(注)大型小売店売上高は、店舗調整前の計数


(県下経済の動き)
 県内経済は、大幅に悪化している。生産は、大幅に減少している。また、雇用・所得では、労働需給が一段と悪化する中で、雇用者所得は減少している。
 4月の資金需要は、一般企業向け個人向けともに前年を下回り、地公体向けは前年を上回ったが、依然として弱い状況が続いている。
 4月の県下における負債総額1,000万円以上の企業倒産(内整理を含む)は、件数は22件で前月比▲1件(前年同月比+10件)、負債総額は142億円で前月比+105億円(前年同月比+124億円)となった。産業別では建設業および製造業が7件と最も多く、続いてサービス業他が5件、卸売業が2件、小売業が1件であった。

(東京商工リサーチ調べ)

4月の産業動向

製造業
(食料品)
 飲料等の受注・生産は、主力のペット飲料の生産がミネラルウォーター・スポーツ系飲料を中心に増加したため、前月比、前年同月比ともに上回った。ハム・ソーセージ製品の生産は、ほぼ前年並みで推移している。
(繊維)
 ニット関係は、業界全体としても前年比では受注減少となっている。消費者の購買意欲の低迷により、比較的安価な量産製品の受注が減少しており、引き続き利益確保の厳しい状態が続くと予想される。
(木材・木製品)
 木材の受注・生産は、引き続き低水準に推移しており業界の動向は芳しくなく、特に建築物の需要は伸び悩んでいる。
(輸送用機械)
 自動車部品は、国内外向けともに自動車メーカーの減産の影響から、生産は引き続き低水準で推移しているものの、在庫調整の進捗により、減少幅がやや縮小した。
(精密機械)
レンズの受注・生産は、メーカーの内製化への動きが加速していることや減産の影響による受注の減少等により、全体としては減少傾向となっている。
建設業
 3月の新設住宅着工戸数は、持家が前年同月比▲22.8%、貸家が同+10.2%、分譲が同+55.6%となった結果、全体では同▲5.0%と5か月連続で減少した。
商 業
 4月の県下新車登録台数(除く軽自動車・二輪車)は乗用車が前年同月比▲32.5%、全体では同▲34.0%と9か月連続の減少、軽自動車は同▲20.1%と6か月連続の減少となり、全体(含む軽自動車・二輪車)では同▲28.3%と9か月連続の減少となった。
観 光
 4月の白馬山麓の入り込み状況は、天候に恵まれ、「白馬Alps花三昧」等のイベントも開催され集客が見られたが、雪不足の影響により例年は滑走可能である標高の高いゲレンデのコンディションが悪く、スキー客等の入り込みが低調であったことから、前年同月比▲8.5%となった。大町・黒部方面も天候に恵まれ、4月17日より立山・黒部アルペンルートが全線開通したことに加え、同地域を舞台としたドラマの影響や、善光寺御開帳によるパックツアーの増加および高速道路低料金化の影響により、前年同月比+27.7%となった。

北から南から

雄大な自然風景-八ヶ岳

 八ヶ岳は、長野県の諏訪地域と佐久地域および山梨県との県境にあり、南北約30キロに渡り峰を連ねている大火山群である。「八ヶ岳」とはこの山塊の総称であり、八ヶ岳という名の山そのものは存在しない。その名の由来は諸説あるが、一般的には「八百万(やおよろづ)」と同様に、山々が多く連なる様子から「たくさん」という意味で「八」としたといわれている。他には、編笠山・西岳・権現岳・赤岳・阿弥陀岳・横岳・硫黄岳・天狗岳の八峰を指しているという説や、幾重もの谷筋が見える姿から「谷戸(やと)」にちなんで名付けられたという説などがある。
 八ヶ岳は、夏沢峠を境にして、北八ヶ岳と南八ヶ岳に大きく分けられる。北八ヶ岳は比較的なだらかな峰が多く、深い針葉樹の森に池や湖が点在し、神秘的な雰囲気を醸し出している。一方で南八ヶ岳は、最高峰である2,899メートルの赤岳をはじめ、荒々しい岩稜の峰が連なり、北八ヶ岳とは対照的に急峻な地形である。本格的な登山コースが多く、日本有数のロック・クライミングの岩場があることでも知られている。南北の対照的な山容や、それぞれの山が持つ異なった個性が、八ヶ岳の魅力の一つでもある。

 6月になると登山道からはようやく雪が消え、安心して登山ができる季節になる。毎年6月初旬には「八ヶ岳開山祭」が開催され、山開きと共に登山者の安全祈願が行われている。広大なフィールドを持つ八ヶ岳には多くの登山コースがあり、初心者から上級者まで、それぞれのレベルや目的に合ったコースを選ぶことができる。一番やさしいコースでは、夏場を中心にハイキング感覚で山歩きの楽しさを体験することができ、

豊富な種類の動植物に目を留めながら、雄大な自然に親しむことができる。八ヶ岳は「花の山」とも言われ、6月上旬から色とりどりの花が咲き始める。開花時期は種類や場所によっても異なるが、8月中旬頃までは美しい花々を観賞することができる。とりわけ6月下旬から7月上旬の梅雨時は、多種多様な花が咲き競い、より一層華やかな表情を見せる。季節が春から夏へゆっくり移り変わっていくこの時期、輝きを増す八ヶ岳の大自然を肌で感じてみたい。



写真提供:八ヶ岳観光協会

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