地域経済概況

No.459 平成21年7月

最近の経済動向と金融情勢

(国内経済の動き)
 7月の月例経済報告では、「景気は、厳しい状況にあるものの、このところ持ち直しの動きがみられる。」とし、基調判断を3か月連続で上方修正した。
 国内の生産動向をみると、5月の鉱工業生産指数は、輸送機械工業、電子部品・デバイス工業、鉄鋼業等が上昇し、化学工業、パルプ・紙・紙加工品工業、繊維工業等が低下した結果、前月比+5.7%、前年同月比▲29.5%となった。
 個人消費は、経済対策の効果もあって、このところ持ち直しの動きがみられる。6月の全国百貨店の売上高は、16か月連続のマイナスで前年同月比▲8.8%となったが、百貨店各社が例年以上に集客施策を強化した結果、売上減少のテンポは緩やかとなった。6月は、厳しい雇用情勢や夏のボーナスの減額傾向など、基調的には個人消費に対するマイナス与件に大きな変化はないものの、政府による景気下げ止まり判断や各種経済対策の効果などから、消費マインドにも若干の明るさが見え始めた。
 6月の新車販売台数は、軽自動車が前年同月比▲16.2%と8か月連続のマイナスとなり、普通乗用車等も同▲13.5%となった結果、全体では同▲14.5%となった。
 5月の住宅着工戸数は、持家が前年同月比▲14.9%、貸家が同▲33.3%、分譲住宅が同▲48.1%とともに減少した結果、全体でも同▲30.8%の62千戸と6か月連続の減少となった。
 設備投資は、大幅に減少している。6月の機械受注は5月に引き続き大幅に減少しており、内需が前年同月比▲74.7%、外需が同▲71.7%となり、全体では同▲73.1%となった。
 月例経済報告による今後の見通しは、「当面、雇用情勢が悪化するなかで、厳しい状況が続くとみられるものの、在庫調整の一巡や経済対策の効果に加え、対外経済環境の改善により、景気は持ち直しに向かうことが期待される。一方、生産活動が極めて低い水準にあることなどから、雇用情勢の一層の悪化が懸念される。加えて、世界的な金融危機の影響や世界景気の下振れ懸念、金融資本市場の変動の影響など、景気を下押しするリスクが存在することに留意する必要がある。」としている。


県内主要経済統計(21年6月)(単位:前年比、%)
  鉱工業
生産
住宅着工
戸数
公共工事
請負額
大型小売店
売上高
乗用車新車
登録台数
企業倒産
件数(件)
20/ 1~ 3 -1.4 -9.3 -21.9 -0.2 -0.7
20/ 4~ 6 -2.3 -12.0 -21.3 -0.0 -2.1
20/ 7~ 9 -3.9 14.4 -4.0 2.1 0.3
20/10~12 -14.8 -5.0 -16.5 0.4 -23.7
21/ 1~ 3 -37.5 -25.5 8.0 -2.6 -35.1
             
21/1 -32.8 -33.6 -20.3 -0.5 -37.7 21
2 -40.0 -35.7 11.8 -3.9 -33.5 26
3 -39.3 -5.0 25.8 -3.6 -34.8 23
4 P -34.3 -33.9 21.5 -0.7 -32.5 22
5   -23.4 -19.5 0.8 -18.0 16
6           15
資料出所 長野県 長野県 東日本
建設業保証
日本銀行
松本支店
長野運輸支局 東京商工
リサーチ

(日銀松本支店まとめ)

P:速報値 r:訂正
(注)大型小売店売上高は、店舗調整前の計数


(県下経済の動き)
 県内経済は、下げ止まりつつある。生産は概ね下げ止まり、一部で持ち直しつつある。一方、雇用・所得では、労働需給が一段と悪化する中で、雇用者所得は減少している。
 6月の資金需要は、一般企業向け個人向けともに前年を下回り、地公体向けは前年を上回ったが、依然として弱い状況が続いている。
 6月の県下における負債総額1,000万円以上の企業倒産(内整理を含む)は、件数は15件で前月比▲1件(前年同月比▲5件)、負債総額は32億円で前月比▲11億円(前年同月比▲65億円)となった。産業別では建設業および製造業が5件と最も多く、続いて小売業および不動産業が2件、卸売業が1件であった。

(東京商工リサーチ調べ)

6月の産業動向

製造業
(食料品)
 飲料等の受注・生産は、主力のペット飲料の生産がミネラルウォーターを中心に増加したため、前月比、前年同月比ともに上回った。ハム・ソーセージ製品の生産は、ほぼ前年並みで推移している。
(繊維)
 ニット関係は、例年生産の落ち込む時期であり、業界全体としても低調な生産となっている。消費者の購買意欲の低迷により、引き続き厳しい状態が続く見込みである。
(木材・木製品)
 木材の受注・生産は、引き続き低水準に推移しており業界の動向は芳しくなく、特に建築物の需要は伸び悩んでいる。
(輸送用機械)
 自動車部品は、生産は引き続き低水準で推移しているものの、環境対応自動車向けが増加しているほか、一般自動車向けでも在庫調整が進捗したことから、減少幅がやや縮小した。
建設業
 5月の新設住宅着工戸数は、持家が前年同月比▲11.6%、貸家が同▲36.8%、分譲が同▲37.5%となった結果、全体では同▲23.4%と7か月連続で減少した。
商 業
 6月の県下新車登録台数(除く軽自動車・二輪車)は、乗用車が前年同月比▲13.8%、全体では同▲16.5%と11か月連続の減少、軽自動車は同▲13.5%と8か月連続の減少となり、全体(含む軽自動車・二輪車)では同▲15.2%と11か月連続の減少となった。
観 光
 6月の観光地の入り込み状況は、各地において新型インフルエンザの影響があり修学旅行のキャンセル等のマイナス要因がみられたが、白馬山麓は、全体的に天候に恵まれ、栂池自然園水ばしょう祭り、白馬いわたけゆりの園の開園に伴いトレッキング・散策目的のツアー客を確保したことで前年同月比+11.1%と客足が増加した。大町・黒部方面は、ツアー客・個人客ともに後半になるにつれ増加推移がみられ、前年同月比+1.2%となった。上高地は、ウェストン祭等2週にわたるイベント開催により増加が見込まれたが、県道上高地公園線の通行止めの影響もあり、前年同月比▲17.2%となった。

北から南から

てるてる坊主アート展-池田町

 池田町は、人口約1万人、北安曇郡の南端に位置し、西は松川村、東は生坂村、北は大町市、南は安曇野市に接している。町の西部は安曇野の平坦地域で、主要地方道大町明科線が南北に通り、全人口の大部分が平坦地域に集中している。町の東部は山間地帯で、緑豊かな里山風景の中に、広津、陸郷の集落が散在している。雄大な北アルプスを一望できる自然景観に恵まれた地域である。

 幼いころ多くの人が口ずさんだ童謡「てるてる坊主」。この歌の作詞者である浅原六朗は、この地の出身である。明治28年に池田町の酒造業飯田屋の四男として生まれた六朗は、5歳までをここで過ごした。

大学卒業後に実業之日本社に入社した六朗は、雑誌「少女の友」の主筆となり、浅原鏡村のペンネームで「てるてる坊主」を発表。後に中山晋平によって曲がつけられ、これまで多くの人々に親しまれてきた。地元では「てるてる坊主の館」と呼ばれる記念館が建てられ、彼の文学作品や蔵書、日記、愛用品などが多数展示されている。

 同町では、彼の功績に因んで、2年前から「てるてる坊主アート展」が開催されるようになった。あづみ野池田クラフトパークで行われるこのユニークなイベントでは、手作りのてるてる坊主が全国各地から寄せられ、野外の広場に展示される。作品はどれも個性豊かで、素材や色、込められた願いも様々。青空の下、カラフルなてるてる坊主が並んで風に揺れ、私たちの目を楽しませてくれる。優れた作品には賞が贈られるため、結果を心待ちにしている参加者も多い。

 3回目を迎える今年は、8月21~23、29、30日の5日間の日程で開催される。夜にはライトアップも予定されており、昼間とは一味違った雰囲気を楽しむことができる。小さな子供からお年寄りまで、誰もが自由に参加できるアート展。おととしは300、昨年は500以上もの作品が集まった。今年は更に多くの力作が揃い、これまで以上の賑わいをみせることだろう。

写真提供:池田町観光協会

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