地域経済概況

No.460 平成21年8月

最近の経済動向と金融情勢

(国内経済の動き)
 8月の月例経済報告では、「景気は、厳しい状況にあるものの、このところ持ち直しの動きがみられる。」とし、基調判断を4か月ぶりに据え置いた。
 国内の生産動向をみると、6月の鉱工業生産指数は、電子部品・デバイス工業、鉄鋼業、電気機械工業等が上昇し、食料品・たばこ工業、化学工業、金属製品工業等が低下した結果、前月比+2.3%、前年同月比▲23.5%となった。
 個人消費は、経済対策の効果もあって、このところ持ち直しの動きがみられる。消費者マインドは、低水準ながら持ち直している。しかし、個人消費に直接影響する雇用情勢や所得水準は依然厳しさを増しており、7月の全国百貨店の売上高は、17か月連続のマイナスで前年同月比▲11.7%となった。デフレ傾向が強まる中、低温多雨という天候不順やサマーセール前倒しの反動とも相まって、盛夏商材の不振を中心に、前月に比べ売上減少幅を広げる結果となった。
 7月の新車販売台数は、軽自動車が前年同月比▲7.2%と9か月連続のマイナスとなり、普通乗用車等も同▲4.2%となった結果、全体では同▲5.2%となった。
 6月の住宅着工戸数は、持家が前年同月比▲10.5%、貸家が同▲38.4%、分譲住宅が同▲50.0%とともに減少した結果、全体でも同▲32.4%の68千戸と7か月連続の減少となった。
 設備投資は、大幅に減少している。7月の機械受注は6月に引き続き大幅に減少しており、内需が前年同月比▲72.7%、外需が同▲71.9%となり、全体では同▲72.2%となった。
 月例経済報告による今後の見通しは、「当面、雇用情勢が悪化するなかで、厳しい状況が続くとみられるものの、在庫調整の一巡や経済対策の効果に加え、対外経済環境の改善により、景気は持ち直しに向かうことが期待される。一方、生産活動が極めて低い水準にあることなどから、雇用情勢の一層の悪化が懸念される。加えて、世界的な金融危機の影響や世界景気の下振れ懸念など、景気を下押しするリスクが存在することに留意する必要がある。」としている。


県内主要経済統計(21年7月)(単位:前年比、%)
  鉱工業
生産
住宅着工
戸数
公共工事
請負額
大型小売店
売上高
乗用車新車
登録台数
企業倒産
件数(件)
20/ 4~ 6 -2.3 -12.0 -21.3 -0.0 -2.1
20/ 7~ 9 -3.9 14.4 -4.0 2.1 0.3
20/10~12 -14.8 -5.0 -16.5 0.4 -23.7
21/ 1~ 3 -37.5 -25.5 8.0 -2.6 -35.1
21/ 4~ 6   -29.6 2.6 -1.2 -21.5
             
21/2 -40.0 -35.7 11.8 -3.9 -33.5 26
3 -39.3 -5.0 25.8 -3.6 -34.8 23
4 r -34.4 -33.9 21.5 -0.7 -32.5 22
5 P -35.8 -23.4 -19.5 0.8 -18.0 16
6   -30.2 6.3 -3.5 -13.8 15
7         -9.3 12
資料出所 長野県 長野県 東日本
建設業保証
日本銀行
松本支店
長野運輸支局 東京商工
リサーチ

(日銀松本支店まとめ)

P:速報値 r:訂正
(注)大型小売店売上高は、店舗調整前の計数


(県下経済の動き)
 県内経済は、下げ止まりつつある。生産は概ね下げ止まり、一部で持ち直しつつある。一方、雇用・所得では、労働需給が一段と悪化する中で、雇用者所得は減少している。
 7月の資金需要は、一般企業向けは大企業が前年比で増加、中小企業が減少し、個人向けは前年を上回った。
 7月の県下における負債総額1,000万円以上の企業倒産(内整理を含む)は、件数は12件で前月比▲3件(前年同月比▲1件)、負債総額は33億円で前月比+1億円(前年同月比+12億円)となった。産業別では建設業が7件と最も多く、続いて卸売業が3件、製造業、サービス業他が1件であった。

(東京商工リサーチ調べ)

7月の産業動向

製造業
(食料品)
 飲料等の受注・生産は、ボトル缶・缶飲料の生産が低調であったが、主力のペット飲料の生産がミネラルウォーター・スポーツ系飲料を中心に増加し、前年同月比では増加した。ハム・ソーセージ製品の生産は、ほぼ前年並みで推移している。
(繊維)
 ニット関係は、例年生産の落ち込む時期であるが、業界全体としても低調な生産となっている。消費者の購買意欲の低迷により、引き続き厳しい状態が続く見込みである。
(木材・木製品)
 木材の受注・生産は、引き続き低水準に推移しており業界の動向は芳しくなく、特に建築物の需要は伸び悩んでいる。
(輸送用機械)
 自動車部品は、生産は引き続き低水準で推移しているものの、環境対応自動車向けが増加しているほか、一般自動車向けでも在庫調整が進捗したことから、減少幅がやや縮小した。
建設業
 6月の新設住宅着工戸数は、持家が前年同月比▲3.1%、貸家が同▲50.0%、分譲が同▲54.2%となった結果、全体では同▲30.2%と8か月連続で減少した。
商 業
 7月の県下新車登録台数(除く軽自動車・二輪車)は、乗用車が前年同月比▲9.3%、全体では同▲12.5%と12か月連続の減少、軽自動車は同▲3.3%と9か月連続の減少となり、全体(含む軽自動車・二輪車)では同▲9.3%と12か月連続の減少となった。
観 光
 7月の白馬山麓の入り込み状況は、白馬いわたけゆりの園や五竜アルプス山野草園など花のイベントが催されたが、新型インフルエンザや悪天候の影響により、前年同月比▲20.7%となった。大町・黒部方面は、高速道路低料金化の影響に加え、同地域を舞台としたドラマや映画に関連して黒部報道が大きく取り上げられたことにより、前年同月比+44.0%となった。上高地は、長雨などの天候不順が続いたことで入り込みが低調となり、前年同月比▲12.5%となった。

北から南から

佐久高原コスモスまつり-佐久市

 佐久市は、長野県東部、群馬県との県境に位置し、浅間山や八ヶ岳などの雄大な山々に囲まれた自然豊かな高原都市である。岩村田、中込(なかごみ)、野沢、岸野といった古くからの集落があり、中心街はそれぞれに分散している。古くは中山道と佐久甲州街道との交点であり、宿場町として栄えていた。

 同市を走る国道245号線の内山峡周辺は、「コスモス街道」として有名。中込から内山川沿いに国道を2キロほどいったところに、「この先コスモス街道」と記された標識がある。秋になると、そこから約9キロにわたって赤、白、桃色の色鮮やかなコスモスが咲き乱れる。

 この街道に最初にコスモスが植えられたのは昭和47年のこと。地元の老人クラブがボランティアでコスモスの苗を植えたのが始まりで、昭和53年には老人クラブ連合会が発足し、「コスモス街道」の原型が出来上がった。現在では、地域全体でこの美しい街道を守ろうとコスモスの手植えや手入れ作業が行われ、毎年見事な花を咲かせている。街道の一角にある「コスモス広場」には展望台がつくられ、一面に広がる花畑を眺めて楽しめるようになっている。

 ここでは毎年、コスモスが見頃となる9月上旬から下旬にかけて「佐久高原コスモスまつり」が開催されている。期間中は地元の特産物・農産物の即売会や湯茶サービスなどがあり、地元の人々によって大切に育てられた花を観賞しながら、ゆったりとした時間を過ごすことができる。土・日・祝日には様々なイベントも企画され、コスモス音頭流し踊りや音楽ライブ、佐久鯉のつかみ取り大会など見所は多い。

 昭和63年から始まったこの祭りは、今年で22回目を迎える。開催期間は9月5日~23日。秋空に映えるコスモスが一帯を飾り、秋ならではの風情を満喫することができる。

写真提供:佐久市観光協会

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